外壁塗装をすると、住宅の外観を美しく保つだけでなく、耐久性も向上します。しかし、外壁塗装は費用がかかり、負担が大きいことも事実です。

そこで、国や自治体が実施する助成金制度を活用することで、費用負担を軽減することができます。助成金は、塗装費用の一部を補助してくれる制度で、条件をクリアすれば誰でも申請可能です。

今回は「外壁塗装の助成金」について詳しく紹介していきます。助成金には国と地方自治体で出すものが異なります。国が4つ、地方自治体が3つの計7つを解説していきます。

助成金を上手に活用し、住宅の寿命を延ばし、美しく快適な住環境を維持しましょう。

国が出している外壁塗装助成金制度について

国が出している制度は、次のようなものがあります。

  • 住宅エコポイント制度
  • リフォームポイント制度
  • 高断熱外壁材助成事業
  • 建築省エネルギー化促進事業

これらの制度では、外壁塗装のみならず、断熱材の設置や窓の交換など、住宅の省エネ化に貢献するリフォーム工事全般に対して補助が出される場合があります。

各制度について詳しく解説していきます。

1. 住宅エコポイント制度について

住宅エコポイント制度ってご存知ですか?この制度は、環境に配慮した住宅づくりを支援するための制度になります。

簡単に説明すると、エコな住宅の新築やリフォームを行うことで、ポイントがもらえる制度になります。そして、そのポイントは商品と引き換えたり、さらにリフォームに活かしたりと様々な使い道があります。

この制度のメリットは、省エネ性能が高い住宅を手に入れられることはもちろん、その家での暮らしも快適になる点です。また地球環境にも配慮しているので、次世代にもやさしい選択ができますね。

住宅エコポイント制度の条件は?

対象となる住宅
 ・新築住宅、または既存住宅のリフォーム
 ・エコポイント住宅認定基準を満たした住宅

エコポイント住宅認定基準
 ・省エネ性能の高い住宅
 ・再生可能エネルギーの活用が進んでいる住宅
 ・環境に配慮した住宅
 ・健康に配慮した住宅

エコポイント住宅認定基準の詳細
 ・省エネ性能については、一定の基準を満たした住宅
ex. 高断熱・高気密住宅、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)など
 ・再生可能エネルギーの活用については、太陽光発電や風力発電などを設置した住宅
 ・環境に配慮した住宅については、木材など自然素材を使用した住宅や、地球環境に配慮した住宅
 ・健康に配慮した住宅については、室内環境に配慮した住宅

エコポイント獲得のために必要なポイント数
 ・新築住宅:20ポイント以上
 ・既存住宅のリフォーム:10ポイント以上

エコポイント獲得方法
 ・住宅エコポイント制度に登録されたエコポイント認定機関が、住宅の認定を実施
 ・住宅所有者は、エコポイント認定機関に申請し、認定を受けた後、申請書を提出することでエコポイントを獲得/p>

2. リフォームポイント制度について

続いてリフォームポイント制度について解説します。

リフォームポイント制度は、住宅リフォームによって住宅の省エネルギー化や耐震性の向上、バリアフリー化、健康増進など、様々な目的に向けてリフォームを行うことができます。リフォーム内容に応じてポイントが設定され、そのポイントに応じて補助金が支給されます。

ポイントはリフォーム内容によって異なり、例えば、断熱改修やエコキュートの設置、外壁塗装、屋根修理、バリアフリー化など、多岐にわたります。ポイント数は、リフォーム内容や住宅の種類、住宅の地域などによって異なりますが、ポイント数が高ければ高いほど、補助金額が増額されます。

リフォームポイント制度の条件は?

対象となる住宅
 ・所有者が居住している住宅
 ・所有期間が5年以上

リフォーム内容
 ・リフォーム工事の総事業費が、税込みで100万円以上
 ・住宅の耐震性、省エネ性、バリアフリー化、防災性能の向上
 ・事前に届け出が必要なリフォーム工事に限ります
ex. 外壁塗装、屋根塗装、断熱材の増設、太陽光発電の設置、災害時用の水タンク設置などが該当

ポイント付与額
 ・リフォーム事業費に応じて、ポイントが付与
 ・事業費が100万円~500万円未満の場合、1万円につき1ポイントが付与
 ・事業費が500万円以上の場合、1万円につき2ポイントが付与
 ・ポイントの最大獲得上限は100ポイント

ポイントの利用方法
 ・ポイントは、次回以降のリフォーム工事の際に利用可
 ・ポイントは、リフォーム工事の一部費用に充当可

3. 高断熱外壁材助成事業について

高断熱外壁材助成事業とは、国が実施している住宅の断熱性能向上を促進するための助成制度です。外壁の断熱性能を高めるために、外壁材の取り替え工事に対して助成金を支給します。

この助成制度を利用することで、住宅の断熱性能が向上し、快適な室内環境を実現できるとともに、省エネ効果も期待できます。外壁の断熱性能が低下している場合は、この制度を利用して効率的な断熱工事を行い、快適な住環境を手に入れましょう!

高断熱外壁材助成事業の助成金を受け取る条件は?

対象となる住宅の条件
・築年数が20年以上で外壁の断熱性能が低い住宅
・住宅が所有者名義であること

工事内容の条件
・外壁材の取り替え工事について、国が定めた基準を満たす必要あり
ex. 外壁材の熱伝導率が一定以下であること、施工業者が外壁材の取り替え工事について、適切な技術や知識を持っていることなど

助成金の支給申請の条件
・外壁材の取り替え工事が完了した後、国が指定する助成対象事業者から、助成金支給申請書を取得
・必要な書類を揃え、助成対象事業者に申請

自己負担金の支払い
・外壁材の取り替え工事費用の30%相当額となっており、最大で50万円まで支給
・助成金の受給にあたっては、外壁材の取り替え工事費用の一部を自己負担する必要あり
・自己負担金の額は、助成金支給申請時に算定

4. 建築省エネルギー化促進事業について

建築省エネルギー化促進事業は、省エネルギーの観点から建築物の改修新築工事を行う場合に、その費用の一部を助成する制度です。

この事業は、地球温暖化やエネルギー問題を解決するために、政府が推進する省エネルギー政策の一環として実施されています。建物のエネルギー消費を削減することで、地球温暖化防止に貢献し、家計の負担を減らすことが狙いです。

この事業では、住宅やマンション、ビルなどの建築物を対象とし、断熱性能の向上や省エネ設備の設置など、エネルギー消費の削減につながる改修工事や新築工事を行う場合に、その費用の一部を助成する制度です。

建築省エネルギー化促進事業の助成金を受け取る条件は?

対象となる建物
助成金は、住宅や共同住宅、集合住宅、公共建築物など、建築物の種類によって異なります。また、建物の規模や年式によっても条件が異なります。

対象となる工事
助成金は、建物の断熱性能や省エネルギー化に係る工事に限定されます。具体的には、外壁や屋根の断熱改修、窓の交換、断熱材の充填などが挙げられます。ただし、エコポイント制度と同様に、改修内容や工事の方法に一定の要件があるため、事前に確認が必要です。

工事完了後の検査
工事完了後には、施工した内容について、外部機関の検査を受ける必要があります。また、検査結果を報告書として提出することも求められます。

予算枠
助成金は予算枠によって限定されます。そのため、予算がなくなってしまった場合には、申請しても助成金を受け取ることができなくなります。

地方自治体が出している外壁塗装助成金制度

一方、地方自治体が出している制度では、以下のようなものがあります。

  • 住宅リフォーム助成制度
  • 建物外装リフォーム助成制度
  • 省エネリフォーム支援制度

これらの制度では、外壁塗装に限らず、外壁の張り替えや屋根の塗装など、建物外装のリフォーム全般に対して補助が出される場合があります。

各制度について深堀していきます。

住宅リフォーム助成制度

住宅リフォーム助成制度は、住宅の耐震強化や省エネルギー化、バリアフリー化など、さまざまな目的に向けたリフォームに対して適用されます。

助成金の支給額は、自治体によって異なりますが、耐震強化や省エネルギー化などの目的によって、上限額が設定されています。また、助成金の対象となるリフォームの内容も自治体によって異なりますが、外壁や屋根の塗装、断熱材の施工、エコキュートや太陽光発電の設置などが含まれることが多いです。

住宅リフォーム助成制度は、住宅の改修を支援することで、安全で快適な住環境の整備を図り、地域の活性化や景観の向上にも寄与する制度です。自治体によって条件や助成額が異なるため、自分の住んでいる地域の制度を確認して、助成金を活用することが大切です。

建物外装リフォーム助成制度

建物の外装には、塗装やタイル、サイディングなどがありますが、これらの外装は劣化や老朽化が進むと、見た目が悪くなったり、機能性が低下したりすることがあります。

そこで、建物外装リフォーム助成制度は、外装の改修や塗り替え防水工事、断熱工事などを行うことで、建物の価値向上や快適性向上を図り、住宅の長寿命化や省エネルギー化を目的としています。

助成対象となる改修工事は、塗装やタイル張り、サイディング張りなどの外壁改修工事、防水工事、屋根改修工事、断熱工事、窓交換工事、耐震化工事など多岐に渡ります。

地方によって条件や交付額が異なるため、詳しくは各自治体の制度をチェックしてみてください。

省エネリフォーム支援制度

住宅の外壁、屋根、窓、ドアなどの断熱性を向上させるためのリフォームや、エアコンやヒートポンプなどの省エネルギー設備の導入などが対象となっています。

補助金の交付額は、改善効果に応じて最大で100万円までとなっており、申請者が負担する自己負担金は最低10%以上となっています。

なお、補助対象となる住宅は、戸建て住宅、集合住宅、マンションなど、いずれも対象となっています。また、リフォーム工事は、事前に定められた専門業者によって行われる必要があります。そのため、リフォーム業者選びにも注意が必要です。

省エネリフォーム支援制度を利用することで、住宅の省エネルギー化によって、光熱費の削減や地球環境保護にも貢献することができます。ただし、申請から補助金の交付までには一定の時間がかかるため、申請前には事前に詳細な情報収集が必要となります。

外壁塗装助成金の申請に必要な書類

外壁塗装助成金の申請にはいくつかの書類が必要になります。自治体によって必要な書類が異なる場合があります。申請前には、自治体のウェブサイトや窓口で必要書類を確認し、用意するようにしましょう。

以下に必要な書類をまとめるので参考にしてください。

  1. 屋根・外壁塗装工事請負契約書
  2. 塗装工事を請け負う業者との契約書です。内容には、工事期間や工事費用、塗装工事の内容などが記載されています。

  3. 塗装工事完了報告書
  4. 塗装工事が完了した後に、請け負った業者が提出する報告書です。塗装工事の内容や使用した塗料の種類などが記載されています。

  5. 請求書
  6. 工事費用の請求書です。請求書には、工事費用の詳細や支払い方法が明記されています。

  7. 現地確認票
  8. 塗装工事が完了した現場を、担当者が確認した際の記録書です。現場の写真や、工事が適切に行われたかを確認するためのチェック項目などが記載されています。

  9. 建物の所有者を証明する書類
  10. 建物の所有者を証明する書類として、不動産登記簿謄本や宅地建物取引士等が発行する証明書が必要です。

  11. 収入証明書
  12. 助成金の対象となる世帯の収入を証明する書類です。源泉徴収票や住民票などが使用されます。

外壁塗装の助成金に関するよくあるQ&A

助成金には上限があるの?

はい、助成金には上限が設けられています。自治体によって異なりますが、多くの場合は1件あたりの助成額に上限が設けられています。
また、家の床面積に応じて上限額が設けられている場合もあります。
さらに、一定期間内に同じ助成金制度を複数回受けることができない場合もあるため、受給する前に自治体のホームページなどで詳細を確認することが重要です。

外壁塗装助成金の申請期限はありますか?

助成金制度によって異なりますが、多くの場合は予算が使い切られるまでの先着順受付となっています。
また、受給にあたっては、外壁塗装工事を完了してから一定期間内に申請することが条件となる場合もあります。
自治体のホームページなどで詳細を確認し、申請期限を逃さないようにしましょう。

申請に必要な書類は?

申請に必要な書類は、自治体によって異なりますが、一般的には以下のものが必要とされています。
・申請書
・外壁塗装工事の見積書
・工事完了証明書
・領収書等の支払い証明書
・建物の所有権を証明する書類

詳細は自治体のホームページなどで確認しましょう。

外壁塗装助成金を受け取るために必要な工事の範囲はどの程度ですか?

助成金制度によって異なりますが、一般的には、耐久性や塗装性などの性能が優れた外壁塗装が対象となります。
具体的には、耐候性や防水性が高く、カビや藻の発生を防止する塗料、断熱性が高くエネルギー効率を高めることができる塗料などが挙げられます。
ただし、特定のブランドやメーカーが対象となる場合もありますので、自治体のホームページなどで詳細を確認することが必要です。

助成金はどのように受け取ることができるの?

助成金は、自治体によって異なる受給方法がありますが、一般的には以下のような方法が挙げられます。
・現金支給
・事業者への直接支払い
・後日郵送による支給
助成金を受け取る方法については、自治体のホームページや担当窓口に問い合わせることをおすすめします。

外壁塗装の助成金についてのまとめ

外壁塗装の助成金について解説しました。住んでいる地域によって異なることが多いので、地域自治体の制度をご自身でしっかりと確認することから始めましょう!

最近では、外壁塗装の助成金制度が充実しており、助成金を利用することで外壁塗装工事の費用を抑えることができます。しかし、制度によっては申請が難しい場合や、助成金額が少ない場合もあるので、よく確認して賢く活用しましょう!

また、地域別でおすすめの外壁塗装業者についても紹介しているので、ぜひチェックしてみてください!

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